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アニメ「鬼滅の刃」の激しい描写に負けないLiSAの「紅蓮華」

躍動感溢れるLiSAのサウンドが更にドラマを盛り上げます。

LiSAのサウンドはミュージックステーションでも共演をし、同じ仕事に携わっている藍井 エイルからも好きなミュージシャンの中に挙げられるほどの実力の持ち主です。

それもそのはず、学生時代からバンド活動に明け暮れ、ライブハウスなどで一通りの実作業を身を持って経験してきたハングリー精神があるからこそ、あのサウンドを奏でることができるのです。

生活すべてに音楽が関わっているLiSAの学生時代

LiSAは幼少のころからピアノを習っていたそうで、お母さんから人見知りを直させたいということで幼稚園を卒園する頃からミュージカル教室に通ったりしていました。

色々な習い事をする中でも特に歌ったり踊ったりすることが好きになり、後に歌って踊れるSPEEDのような存在になりたいと思うようになります。

中学に入る頃まで歌とダンスのレッスンを続け、中学時代に先輩から卒業ライブでボーカルをして欲しいと言われるほどになっていたようです。

卒業ライブでアヴリル・ラヴィーンなどを歌った影響もあってかLiSAはロックやパンクの道を歩むようになります。

高校になったLiSAはバンドを結成しボーカルを担当します。

LiSAにとってライブハウスや仲間との一体感がとても心地よく、可能であれば、そのまま同じバンドで進めたら、そしてそれで生活していけたらと考えていましたが仲間は楽しめればいいと考えていたようでLiSAが20歳の時にバンドは解散しました。

そしてこれが最後のチャンスと東京で一旗揚げると覚悟を決めたLISAは100万を貯めて2008年、東京へ上京しました。

しかし現実は厳しく100万の貯金も2ヶ月で底をつき、それからはアルバイトを数個掛け持ちしながら平日の夜は歌の練習、土日はライブ活動と精力的に夢に向かって進み続け、幾つもオーディションを受けました。

その中のひとつがテレビアニメ「Angel Beats!」(2010年)のオーディションで、そこから風向きが変わっていきました。

その合格したときの役柄名とソードアートオンライン(以下SAOと略します)の名前がかぶりますが、たまたまでしょう。

彼女は劇中バンド「Girls Dead Monster」の2代目ボーカル・ユイ役の歌い手に抜擢。

パンクシーンからアニメソング界へと転身を果たします。

LiSAがアニソン界で知ったファンとの一体感

学生の頃からパンクやロックを志していたLiSAは、観客との一体感や熱気が好きで、それをお客様にも求めていました。

私もそうですが人は気が乗らなかったり、好意を持っていない者には自然と構えたり腕組みをしたりするものです。

そういったお客様を振り向かせたい、自分のサウンドで突き動かしたい、そう思っていたLiSAはライブ活動時代には、なかなかそういったところまでは届かなかったようです。

しかしアニメに関してファンの反応は今までと大きく違い好きなアニメに携わるアーティストには、無条件に敬意をもって接してくれ、とても好意的な声援を贈ってくれたり会場の一体感も半端じゃなかったという事です。

次第にLiSAは、こうしたファンに応えられる存在になりたいと思うようになっていきますが、「Girls Dead Monster」は2010年12月27日のライブをもって活動を終了します。

そして2011年4月20日にLiSAとして、ついにソロデビューを果たします。

そこから『Fate/Zero』や『ソードアート・オンライン』といった人気アニメのテーマソングを通じて名前が各界に知られていきます。

その代表曲の一つがこちら2012年8月8日に発売されたLiSAのセカンドシングルcrossing fieldです。LiSA自身も「ソードアート・オンラインの中の戦いをイメージした激しめの曲」であると語っています。

こちらはソードアート・オンライン ホロウ・フラグメントのOP曲となっておりLiSAらしいアップテンポなサウンドとなっています。

様々な紆余曲折を経てLiSAは大きな目標のひとつだった初の日本武道館ワンマンライブ(2014年1月3日)にたどりつきます。

しかし、ここでLiSAは序盤で喉を壊すハプニングに見舞われ、その自分を責め公演後一週間泣き続けたほどだったそうです。

自身でも忘れられないぐらいの失敗をした武道館、その等身大の自分と、その弱さも全部受け入れてくれているファンとの気持ちを、最後まで武道館に残ってくれた人たちを裏切らない自分でいようという思いを込めてつくられたのが「魔法科高校の劣等生」のテーマソング「Rising Hope」です。

こちらは藍井エイルとライブでも披露された曲で、LiSAが藍井エイルに「ありがとう」と言ったように見えたシーンと藍井エイルと抱き合うシーンは感動しました。

今ではライブに欠かせない彼女の代表曲の一つになっていて武道館公演から4カ月後にこの曲はシングルリリースされました。

この歌詞にはアニメのストーリーはもちろんのこと、LiSA自身が武道館公演を経て感じた思いが綴られています。

このようにLiSAには一体感という外せないフレーズがあるような気がします。

強いサウンドの中に一緒に共に何かを成し遂げよう、そんな声が聴こえてくるようです。

ここまでのアッパーなサウンドを良い意味で裏切ったのが、LiSA自身が作詞を手がけた初の渾身のバラード、SAOⅡマザーズ・ロザリオのエンディングテーマ「シルシ」でした。

記事内容が前後しますが、失礼な話、それまでLiSAにインパクトも何も受けなかった私個人も、この曲を聴いたときにLiSAというアーティストに興味をもった初めての曲でした。

彼女自身も言っているようにSAOに寄らずLiSAにも寄らず、ファンへの気持ちを思う存分こめた、この「シルシ」の一節にもある「キミに出会えたことで、ボクの生きてきた“シルシ”が見つかりました」というのが彼女自身がファンに伝えたかったというだけあって、この部分に共感を覚えた方もたくさんいらっしゃることと思います。

こうした変遷を経てLiSAは色々思い悩むこともあり限界を感じることもあったようですが、ファンの後押しもあり紅白歌合戦出場、そして鬼滅の刃での音楽配信ランキング更新などの快挙も成し遂げ、今年10月に5枚目のオリジナルアルバム「LEO-NiNE」と17枚目のシングルで劇場版「鬼滅の刃」無限列車編の主題歌「炎」(ほむら)を同時リリース。

来年2021年4月20日にLiSAはデビュー10周年を迎えます。

今この時代、アニメを幅広い層が分け隔てなく楽しんでもらえるこの時代で歌えることに、LiSAは感謝しているそうです。

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